1000万円を保有されている方は運用を真剣に考え始めると思うのですが、
結局何に投資すればいいか分からないという方が多いと思います。
前回1000万円を保有されている方に向けて考えられる投資先10選を比較してお伝えしました。
☞ 【斬新】2021年から1000万円を資産運用する際に検討できる金融商品10選!~おすすめ度毎に投資先を比較~
今回は更に大分類で株式・不動産・債権・金といった大分類で、
やはり株式が一番投資先としておすすめできるのかという点を検証していきたいと思います。
株式投資が圧倒的に儲かる選択肢-債券・金より圧倒的に高いパフォーマンス-
まず最初に答えともいえるデータなのですが、資本主義が最も歴史的に発展している米国の、
債券、株式、不動産、金、現金の資産の推移をご覧ください。
以下は1802年に1ドルを書く資産に投資した場合の2016年時点での実質的な資産の価値をまとめたものです。
各資産の平均年率成長率と2016年時点での実質資産は以下のようになります。
株式;平均年率6.7%で2016年時点では$1,136,042
社債:平均年率3.5%で2016年時点では$1,649
国債:平均年率2.6%で2016年時点では$268
金:平均年率0.5%で2016年時点では$2.97
ドル:平均年率▲1.4%で2016年時点で$0.049
左側の縦軸をご覧頂きたいのですが、$1 ⇒ $10 ⇒ $100 ・・・・⇒ $1,000,000と、
10倍ずつ増えていっていることからも分かる通り、圧倒的に株式が高いリターンを叩きだしていることが分かります。
上記の数値は全て各資産の平均的なもので株式でいえばS&P500指数のような、
株式指数に連動するインデックスの成績となります。
平均的なリターンを得たいのであれば、VTIのような市場平均に連動するETFが有効になります。
☞ 【VTI】米国株式全体に投資を行うバンガードETFを分析!VTとどちらが魅力的?
しかし、更に高いリターンを追求したいという方についてはPEファンドやヘッジファンドという選択肢が考えられます。
☞ ファンドの種類毎のおすすめランキングを紹介してみる、投資信託・ヘッジファンド・PEファンド
【ヘッジファンド】
☞ 国内ヘッジファンドのおすすめ投資先ランキング・投資信託とのメリットを比較解説
【PEファンド】
☞ 日本発新進気鋭のPEファンド・TORTOISE PARTNERS(トータス・パートナーズ)の実態に迫る
コラム Real Return (実質的リターン)とは?
先程お伝えした図は実質的なリターン(Real Return)を示しています。
実質的リターンというのはインフレを差し引いた実質的なリターンということになります。
例えば1000万円を投資して名目上20%のリターンをだして1200万円になったとしても、
インフレが5%進んでお金の価値が5%減少してしまったら実質的には20%-5%=15%のリターンということになります。
この例だと名目リターンは20%で実質リターンが1.5%となります。
先程の図でいうと米ドルの価値が200年以上にわたり年率▲1.4%となっていることから、
インフレ率は1.4%であるということが言えます。
インフレ率を加味しない名目上の年率リターンつまり実際に増えた利率は以下のようになります。
株式;平均年率8.1%
社債:平均年率4.9%で2016年時点では$1,649
国債:平均年率4.0%で2016年時点では$268
金:平均年率1.9%で2016年時点では$2.97
ドル:平均年率0%
不動産投資という選択肢はどうか?ー再投資の重要性とインフレ対策ー
先程の図の中には不動産は入っていなかったのですが、不動産も魅力的な投資先です。
不動産と株式の比較と不動産ならではのメリットについてお伝えしていきたいと思います。
利回りという観点からは株式市場が高い成績を期待できる
リターンという観点でいうと株式市場の方が高くなる傾向があります。
というのも不動産は得られた賃料を再投資することができない為です。
一方企業は稼いだ利益を新たな事業に投資を行うことで複利的に増加させることが出来ます。
投資でも複利効果が重要だとされていますが、
企業の業績というでも複利が重要になってきます。
彼の高名なウォーレン・バフェット氏もコカ・コーラを始めとして高いROEの企業を投資しています。
例えば株主資本が100億円の企業Aがあったとします。
ROEが20%であるとすると利益は20億円となります。
利益の20億円を更に株主資本に加えて120億円とすればROE20%とすると、
翌年度の利益は24億円となります。
更に翌年度利益24億円を株主資本に加えて144億円となりROE20%とすると、
翌々年度の利益は28.8億円となります。
更に翌々年度利益28.8億円を株主資本に加えて172.8億円となりROE20%とすると、
翌々々年度の利益は34.5億円となります。
上記みたように事業に再投資することにより株主企業の利益は飛躍的に上昇していきます。
一方不動産は賃料を再投資することが出来ず人々の給料の上昇と人口の上昇に依存した値動きとなります。
長期的にみると株式市場の方が高いリターンを獲得することができますが、
殊成長が著しく人口も急速に拡大している新興国においては株式企業の再投資益を上回る勢いで、
不動産価格が上昇する局面もあります。
日本でいうと1950年代~1960年代は不動産価格が年率10%時には40%に迫る勢いで上昇していきました。
新興国では日本と同様に経済成長の初期段階のある一時期については非常に高いリターンを叩きだすのです。
現在2019年現時点において最も魅力的な不動産はバングラデシュ不動産となります。
インフレヘッジとしての役割が期待できる
通常の年率2%程度の緩やかなインフレであれば企業が提供しているサービスにインフレした分の価格を上乗せし、
値上げすることによって利益が拡大するので株式投資で十分インフレヘッジが可能となります。
しかし国家破綻型のインフレが発生した場合、株価はインフレ率と同様に上昇するというよりは、
まず大幅に暴落して少し遅れて特に通貨安の影響を受ける輸出銘柄を中心に上昇していきます。
一旦大幅に下落しますし、投資銘柄を誤ってしまっていた場合は円安と共に二重の打撃をこうむることになりえます。
しかし不動産は実物資産ですので本質的な不動産としての価値は変わらないので、
インフレが発生し日本円の価値が下落した時も価値は不変で日本円建でみた不動産の価値は上昇します。
財政破綻の時のインフレヘッジとして保険として有効ですが、
資産1000万円では不動産を保有することは出来ませんが、
REITを保有することにより自分の好きなポーションの不動産を保有することが出来ます。
☞ 高配当利回りで評判のJ-REIT(リート)の2020年からの見通しは?
しかし、先程紹介したバングラデシュ不動産を保有することによって、
米ドルと高い連動性をほこるバングラデシュタカ建の不動産を保有することが出来るので、
インフレヘッジとキャピタルゲインの両取を狙うことができるのでおすすめです。
1000万円を運用する際の選択肢は?株?債券?金?不動産?
1000万円を運用する際に検討対象となる株式は債券、金よりも高いリターンとなっています。
不動産についても基本的には株式の方が利益の再投資ができる為、
高いリターンを叩きだすことが出来ます。
人口と給与が急速に成長する発展黎明期の新興国と国家破綻型のインフレが発生した場合は、
不動産が株式よりも活躍する時期も存在しています。