2000万円を必死で蓄えることが出来たけど、
正直このペースではいつまでたっても億万長者になんてなれないし、
今後インフレが発生する可能性が高いし、年金も実質的に減額される可能性が高いことを考えると、
定年までに5000万円以上を形成するには資産運用が必要だとわかっている。
よく年率10%で運用すれば、10年で2.5倍を達成して5000万円を達成できます!
という話はきくけど、じゃあ実際どうしたらリスク低く年率10%を達成できるのか、
ということについて具体的な指針はなかなか示されません。
分からないなら長期的に年率10%を出しているプロフェッショナルに学べばよいのです。
今回は年率10%の運用成績を20年間にわたって出し続けているハーバード大学の運用基金がありますので、
2000万円を出来うる限りハーバード大学の運用ポートフォリオに近づけるように組み入れた場合の、
ポートフォリオを紹介していきたいと思います。
以前1億円でも同様のケースを分析したのですが、1億円であればほぼ完全に再現できたのですが、
【参照】
☞ 【1億円資産運用】ハーバード大学基金に類似したポートフォリオを組み安全に年率10%を狙う
候補となる投資先の中に最低投資金額の制限があるものもあるため、
2000万円であれば出来うる限り近づけるように1億円の場合を省略・簡略化しながら、
投資ポートフォリオを組んでおりますので完全再現とはならないことをご了承下さい。
ハーバード大学基金の長期運用成績とポートフォリオ
米国の大学基金はエンダウメントと呼ばれており、
寄付金によって設立された米国の名門大学の財団のことです。
そもそも寄付で集まってくるのがすごいのですが、
基金によって研究費や教授の給与などの運用費も賄われている為、
非常に重要で現在運用総資産額は35 Billion USD (日本円で4兆円)という巨額に上っています。
エンダウメントは性質上長期的に安全に資産を増加させていくことが重要なので、
長期運用が基本なので長期間で資産を着実に増やしていきたい方には見習うべき、
一つの指針となります。
成績は日本の投資信託が市場平均をアンダーパフォームすることが多い中、
確りと市場平均に対してプラスの成績をだしており、
米国市場平均が20年間で平均年率7.0%の運用成績となっているなか、
ハーバード大学基金は20年間の平均年率は10.4%を記録しています。
20年間年率10.4%で運用し続けることができたら、
2000万円を1億4500万円という巨大な資産まで増大させることが出来ます。
では優秀な成績を残しているハーバード大学基金のポートフォリオについてみていくと、
以下のように株、オルタナティブ投資(ヘッジファンド・PEファンド・不動産・商品)、債券
とバランスよく組み入れていることが分かります。
それでは2000万円という資産でハーバードのポートフォリオを出来うる限り再現する方法について、
お伝えしていきたいと思います。
2000万円の29%(=580万円)を占める株式投資ポートフォリオをバンガードのETFで構築
まずは基本的な株式投資の部分です。
株式ポーション29%は、米国株10.5%、米国除く先進国株7.0%、新興国株11.5%で構成されています。
個別株で投資するという選択肢もありますが、自分の分からない市場で銘柄を分析して投資するのは危険です。
バフェットも素人が個別株投資を行うくらいであれば株式指数に連動したETF投資を行うのが最も有効な選択肢となるとアドバイスしています。
各種指数連動型のETFの組成に定評のあるバンガード社のETFで再現していきたいと思います。
バンガード社のETFは種類が多いのですが、代表的なものを以下の図で纏めました。
米国株全体約4000銘柄時価総額ベースで99.5%をカバーするVTIに対して、
S&P500指数構成の約500銘柄のVOO、高配当銘柄限定のVYMが米国の指数があります。
米国株のポーション10.5%つまり210万円の投資先として、
私はVTIをおすすめしたいと思います。
VTIとVOOはリターンも非常に似ているのですが、市況が悪化した時に大きな影響を受ける、
大型・中型銘柄のみで構成されているVOOの方が若干ですが下落耐性が弱い為です。
次に米国以外の先進国株7.0%つまり140万円分については、VEAに投資を行い、
新興国株の11.5%つまり230万円分についてはVWOへ投資を行います。
ただ更に改良するのであれば、VWOの構成銘柄は中国・台湾・ロシア・ブラジル・南アフリカ
といった既に成長のピークを過ぎて停滞している国が殆どですので、
VWOのポーションを減らしてVTIの割合を増やしてもいいかもしれません。
2000万円の58.5%(=1170万円)を占めるオルタナティブ投資ポーションをPEファンド投資を行っているプライベートファンドに投資
次にカテゴリーとしては最大ポーションを占めるオルタナティブ投資について考えていきましょう。
ハーバード大学に限らずイェール大学など米一流大学の基金では全体として、
オルタナティブ投資の割合を60%~70%の割合で組み入れています。

参照:幻冬社
何故オルタナティブが注目されているかというと、オルタナティブ投資は株式や債券と異なる動きをするので、
資産分散効果が高まり尚且つ高いリターンを見込むことが出来るという二点に尽きます。
【参照】
☞ オルタナティブ投資の種類とメリット・デメリットを徹底解説
オルタナティブ投資の欠点としては現金化するまでの時間が長いといういことがありますが、
長期的に大きな資産を築きたいのであれば、今後は米トップ大学基金のように、
積極的に取り入れていくことが必須となります。
1億円でハーバード大のポートフォリオを構築するポートフォリオを考えた場合は、
商品と不動産についても取り入れたのですが、
PEファンドとヘッジファンドは最低投資金額に1000万円という閾値がある為、
今回はオルタナティブ投資先としてPEファンドとヘッジファンドの運用を両立している、
ファンドに全額1140万円の投資をおすすめします。
理由は簡単で最も利益を見込むことが出来ることに対して、
商品や不動産は予測できない理由で急落することが度々あるからです。
PEファンドとヘッジファンドは日銀も注目している運用形態なのですが、
以下のようにリーマンショックのような下落局面も下落幅をおさえ、
長期的に株式市場の市場平均をオーバーパフォームしています。
ヘッジファンドやPEファンドって聞いたことないけど、、、
という方もいらっしゃると思いますので簡単に説明すると、
ヘッジファンドは絶対収益型のファンドで、市況環境によらず利益獲得を目指すファンドです。
なのでリーマンショックが起こったとしても収益獲得を目指さなければならず、
言い訳ができないファンドで手数料体系も利益が出た分から徴収する、
成功報酬型の手数料形態となっています。
【参照】
☞ ヘッジファンドと投資信託の違いについて徹底解説
PEファンドの主流であるバイアウト型では、既に利益を安定的に出している未公開株に投資を行い、
経営権を握った後に企業価値を向上させたうえで高い価格で売却をする手法です。
未公開株に投資を行い、更に経営権も取得し主体的に経営にも関わる点がヘッジファンドと違う点です。
【参照】
☞ PEファンドとは?投資手法・成績・種類等知られざる実態を解剖する
☞ PEファンドとベンチャーキャピタル(VC)を比較
☞ ファンドの種類毎のおすすめランキングを紹介してみる、投資信託・ヘッジファンド・PEファンド
私が投資しているプライベートファンドTORTOISEPARTNERS(トータス・パートナーズ)では基本的にはバイアウト型のPEファンドの運用を行い、
つまり安定的な利益を行っている優良未上場企業を買収し、
経営を行い利益を上げてから株式を高い価格で売却する投資手法を主としながら、
余った資金については5年間投資家ベースで年平均10%程度の利回りで価格下落は0年という記録を持つ
日本株の本格的バリュー株投資を行っています。
つまりPEファンドの運用を主としながら、余剰資金ではヘッジファンドの運用を行っている、
両取りをしているファンドということになります。
最低出資額は1000万円以上と敷居が高いですが、
海外の著名PEファンドやヘッジファンドは最低投資額が5億円以上と異常に高いことを考えると、
良心的な水準であうということが出来るでしょう。
また日本人一流ファンドマネージャーによって運用されており、
ファンドの構成員も日本人ということで日本語で説明を受けることが出来る点も強みです。
👉【トータスパートナーズ】日本発新進気鋭の評判のPEファンド「TORTOISE PARTNERS」の実態に迫る!
2000万円の12.5%(=250万円)を占める債券投資ポーションを米国債・社債に投資
最後に全体の12.5%を占める債券投資のポーションについてです。
債券投資については現在先進国の中で最大の利率を誇っている米国の国債と債券を分散投資することで、
年率3.0%~3.5%程度の利息を見込むことが出来ます。
楽天証券やSBI証券でも手軽に取引することが出来ますので、
米国債と社債を組み入れて安定投資先として活用頂ければと思います。
2000万円のハーバード大学基金流10%の利回りを狙う投資ポートフォリオのまとめ
それでは今までの纏めを行いたいと思います。
2000万円をハーバード大学基金の運用手法を真似て年率10%程度の利回りを目指す投資ポートフォリオは、
以下のようになります。
【株式投資ポーション29%:580万円】
米国株全体ETFのVTIに210万円
米国以外先進国全体ETFのVEAに140万円
新興国全体ETFのVWOに230万円
👉 【VTI】米国株式全体に投資を行うバンガードETFを分析!VTとどちらが魅力的?
👉 【VWO】バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETFを徹底評価!魅力的ではない構成国比率。
【オルタナティブ投資ポーション58.5%:1170万円】
PEファンド運用型ヘッジファンドに1170万円
👉 【トータスパートナーズ】日本発新進気鋭の評判のPEファンド「TORTOISE PARTNERS」の実態に迫る!
【債券投資ポーション12.5%:250万円】
米国債・社債分散投資で250万円
※楽天・SBI証券で取引可能