前回、進行する少子高齢化と金銭・責任・中小企業向け支援サービスの欠如という、
構造的な要因により大廃業時代を迎えようとしており2025年までに127万社が廃業のリスクに晒されており、
現在のGDPの4%が失われる可能性があるという危機的な状況に陥っています。
👉 世はまさに大廃業時代!中小企業を中心に数多の会社が廃業の危機に瀕している理由をわかりやすく解説。
本日はそもそも廃業と倒産は何が違うのか、また簡単に思われている廃業が意外に骨が折れることを説明した上で、
会社を第三者に売却するメリットをお伝えしたいと思います。
会社の倒産と廃業は違う。廃業の難しさとデメリットを解説。
まずそもそも会社の廃業とはどのようなことなのか、
廃業するには何が必要で、どのようなデメリットがあるのかを解説していきたいと思います。
倒産と廃業の違い
倒産とは一般的に債務が返済できなくなり資金繰りに困窮して経営が破綻する状態、
つまり社長が続けたくても自主性に関係なく倒産は発生しうるものに対して、
廃業は経営状態に関係なく、たとえ黒字を計上していたとしても、
会社をたたむという社長が自主的に行うことを言います。
以下経産省中小企業庁の中小企業白書「休廃業・解散件数、倒産件数の種類」によると、
倒産件数に対して休廃業数は約3倍となっており、今後両者は更に開いていくことが想定されているます。
黒字で確固として事業を確立している企業が倒産するのは重大な社会損失ですよね。
廃業をするのは実はかなりの手間がかかる
後継者がいないので廃業するしかないなと考えられている経営者の方おいると思いますが、
廃業には以下のように様々な手間がかかります。
- 株主総会を開催して解散決議を行います。
- 創業と同じく廃業にも登記が必要です。
- 取引先や顧客への廃業の通告。
- 従業員への解雇通知、退職金支払い、再就職先の斡旋。
- 借入金の繰り上げ返済
- 工場等建物の取り壊し、土地の売却による現金化
借金を返済したあと、会社の資産を全て資産家した後に、株主の清算配当して漸く廃業することが出来るのです。
また銀行の借入返済について、廃業すれば返済の必要はないおと考えられている経営者の方もいらっしゃりますが、
中小企業では社長に個人保証がついている場合が多く、借金が返せなかった場合は社長が個人として、
廃業後も編纂していかなければならないのです。
廃業は倒産同様かなりの責任が発生する
廃業をするということは会社に関わっていた全てのステークホルダーに大きな影響を与えます。
会社がなくなることで従業員も職を失うことになり、更に従業員の家族の生活にも甚大な影響が及びます。
また仕入先や販売先といった取引先にも影響が及んでくるので、
廃業は社長個人の問題だけとはならない、重く重大な決断なのです。
一方、会社を売却することによるメリットは非常に大きく、
誰も不幸になることがなく事業継承を行えるWin-Winの選択肢なのです。
以下でM&Aで会社を売るメリットをお伝えしていきたいと思います。
会社をM&Aで売却するメリット
会社を売却した場合は廃業に対して5つのメリットがあるので、
それぞれ詳しく見ていきましょう。
道義的な問題を解決できるだけでなく、金銭面からも大きなメリットがある選択肢なのです。
会社売却のメリット①:従業員の雇用の継続ができる
なんといっても長年連れ添ってきた従業員を路頭に迷わすことがなくなるという点が大きいです、
従業員が若いのであれば再就職先を探すのも難しくないでしょうが、
既に50歳こ超えてきているような方に関しては、
再就職が難しい方も多く今後の人生に暗雲が立ち込めてしまいます。
買収したら既存の従業員は解雇されるのではないかと考える経営者の方もいらっしゃいますが、
買収後既にノウハウを保有している従業員を解雇するのは、
買収した側からしても得策ではなく、寧ろ従業員が残ることを重要視している方・企業が多いのです。
また不安であれば買い手と買収時の契約である譲渡契約を結ぶ際に、
従業員の雇用継続を条件に付すということも可能です。
会社売却のメリット②:お客や仕入先との取引を継続できる
また当然仕入先や販売先にも迷惑をかけることもありません。
特にいま廃業しようとしている会社からしか仕入れていない、
廃業しようとしている会社にしか販売していないという取引先にとっては、
廃業されては連鎖倒産となってしまうことが確実なので、
廃業ではなくM&Aの事業譲渡は取引先にも迷惑をかけることがない手段なのです。
会社売却のメリット③:技術やノウハウを次世代に引き継げる
町工場が日本を支えていると言われている通り日本の本源的な技術は、
今まさに廃業しようとしている町工場に蓄積しているのです。
世界に誇れる技術を保有する会社の廃業は日本の国益という面からも、
大きな損失です。
実際、痛くない注射針をで有名な岡野工業さんなどのトップクラスの技術を持つ企業が、
廃業に追い込まれており、優秀な技術力を誇る企業の廃業は、
なんとしても日本の国家として避けなけれいけないことなのです。
買収されることにより技術を継承できるだけでなく、買収先の企業の取引先との取引拡大などの、
規模の拡大により更に技術を世の中に広めることができる可能性も広がります。
会社売却のメリット④:個人保証の解除
廃業したとしても債務が残る場合は社長の個人保証で債務がつきまとうのに対して。
会社を売却できれば売却代金による返済や買い手との債務引き継ぎ交渉によって、
個人保証を外せる可能性があります。
はれて債務からの呪縛から逃れられる可能性があるので、
売却を検討した上で買収先と交渉してみましょう。
会社売却のメリット⑤:廃業より多くの資金を得られる
廃業の場合は今保有している資産の売却によって得られた資金から、
債務を差し引いた金額が廃業後の株主に分配されますが、
買収の場合は今後、企業が稼ぎ出す収益まで加味して売却額が算定されます。
将来の利益を織り込んで買収額が決定されるため、
より高い金額を悪徳することができるのです。
中小企業が効率的にかつ手間なく最短で売却する方法
一般的なM&A仲介会社を利用して売却を行なった場合、
買い手候補探しに約3ヶ月、交渉に約3ヶ月〜6ヶ月という約1年間の時間がかかります。
結局買収先を探して実際に買収が実現するために、
時間的金銭的コストがバカにならないほどかかります。