貯金が5000万円あったら何で運用すべきでしょうか。
本日は5000万円を保有している方が選択肢としてあがりやすい、
投資信託や不動産投資、更に最近よく見かけるヘッジファンドや、更に私の得意とするオルタナティブを比較検証していきたいと思います。
投資信託は日本でもっとも馴染み深い投資先なのではないでしょうか。
私も実家の両親や祖父母からよく投資信託についての質問をうけるのですが、
投資信託は『金融機関が非常に儲かる』仕組みである為、
日本中の銀行窓口や証券会社の営業員を通して積極的に販売されています。
銀行は近年の低金利環境下で金利の利ザヤで儲けることが出来ず、
収益の獲得する幅を広げる為に積極的に儲かる投資信託を販売しているという。
厳しい事情もあるのです。
投資信託で儲ける為に金融機関が積極的に販売しているのがアクティブ型の投資信託です。
TOPIXやS&P500インデックスのような指数に連動するパッシブ型の投資信託ではなく、
対象となるインデックスをベンチマークとしてベンチマークに対してプラスのリターンを求める投資信託です。
アクティブ型の投資信託はインデックスに対して高いリターンを求めるという名目で、
パッシブ型の投資信託より高い手数料を徴取することが出来るのです。
高い手数料を取られたとしても高い成績を残してくれれば全く問題なのですが、
日本の投資信託は手数料が高くなれば高くなるほど成績が悪くなるという投資家にとって
踏んだり蹴ったりの結果となっています。
以下が日米の投資信託の比較なのですが、売れ筋の投資信託を比較すると、
米国に対して高い手数料であるにも関わらず成績は大幅んいアンダーパフォームしている結果となっています。
上記は全て金融庁作成のレポートであり、金融庁も自国の投資信託の質の低さに嘆いているわけです、
長期投資に適した投資信託というのはパッシブ型の投資信託であり、米国では販売されている半分以上は
パッシブ型であり売れ筋上位である投資信託は7割型パッシブ型で占められています。
☞ 投資信託はアクティブ型とパッシブ型のどちらが儲けることができるのか??
日本の投資信託は高いリターンを挙げることを目的とはせず、
より多くの額投資信託を販売することに注力してキャッチーなタイトルで引き付けたり、
毎月分配金という欧米にはない投資家にとって不利益を被るような仕組みを構築して
あの手この手でアクティブ型の投資信託を販売しているのです。
☞ 毎月分配型投資信託って魅力的なの?メリット・デメリットを列挙して穴をわかりやすく解説
投資信託を購入するくらいでしたら、米国株に連動するバンガード社のETFであるVTIに、
投資を行うのが合理的な選択肢であるといえるでしょう。
☞ 【VTI】米国株式全体に投資を行うバンガードETFを分析!VTとどちらが魅力的?
☞ 【VT(バンガード・トータル・ワールド・ストックETF)】VTIとの比較を通じて評判のバンガードETFを紐解く
5000万円貯金があれば不動産投資という選択肢も考えられる
5000万円あれば不動産投資も考えられる方も多いのではないでしょうか。
不動産は来るべき日本のインフレをヘッジの手段としては有効な手段です。
日本の財政破綻懸念から日本円の価値が暴落した時に実物資産の価値は不変ですので、
日本円に対して急激に値上がりしますのでインフレの影響を和らげることが出来るのです。
しかし普段であれば日本の不動産市場の最終利回りは5%未満となっており、
今後人口減少と低い経済成長率からリターンは株式に対して低くなることが見込まれます。
東京であればワンルームマンションであったとしても2000万円程度となり、
貯金5000万円の内40%を日本の不動産に投資することは勿体ないと断じざるを得ず、
自分の投資したい金額でしかも分散投資ができるREITに投資をしたほうがよいでしょう。
☞ 高配当利回りで評判のJ-REIT(リート)の2019年からの見通しは?
また日本の不動産はインカムゲインを狙うのが主な目的ですが、キャピタルゲインを狙うのであれば、
新興国の不動産が魅力的な投資対象となってきます。
5000万円という資産があれば普通は選択肢にのぼらないヘッジファンドも視野に
巷では1000万円以上の投資ができるBMキャピタルやM&Sなどの日本発のヘッジファンドが賑わしています。
ヘッジファンドは注目されているファンドの形態で、投資信託とは異なり公に出資を募集できないという、
制限を受ける代わりに自由に運用を行うことが出来るファンドの形態です。
出資できる人数の関係から一人当たりの出資の金額を絞っており、1000万円以上からの投資としているファンドが多いですが、
海外の著名なヘッジファンドが個人からの出資は富裕層に限定され、最低出資額は低いものでも1億円からとなっていることを考えると、
個人投資家にも門戸が開かれている点は評価できる点ですね。
ヘッジファンドが着目される背景としては市場平均と連動しないオルタナティブ投資で、
価格変動の割合が少なく市場に危機が発生した場合でも損失が抑えられるという点で、
ポートフォリオの安定性をます投資先として欧米の富裕層や機関投資家を中心に選好されています。
日本のヘッジファンドで安定的な運用で評価の高いBMキャピタルについては以下で纏めていますのでご覧ください。
ヘッジファンドより更におすすめできるのはPEファンド
私はオルタナティブ投資研究家なのですが、先ほど紹介した不動産やヘッジファンドもオルタナティブ投資の一種です。
☞ オルタナティブ投資が注目される背景を徹底解説
☞ オルタナティブ投資の種類とメリット・デメリットを徹底解説
オルタナティブ投資は市場ー平均に連動しない成績を残しポートフォリオの安定性をますだけではなく、
高い成績を残し市場平均より高いリターンを期待できるという特徴があります。
☞ 資産分散を行い市場平均をオーバーパフォームする投資ポートフォリオを組成する為の考え方
ヘッジファンドは確かに市場平均より高い成績をのこしているのですが、
最も高い成績をのこしているのはPEファンドとなっております。
PEファンドは成熟した安定した利益を出している企業を買収して経営陣を派遣して企業価値を上昇したうえで売却して、
高いリターンを得る新しい投資手法で、上場株を扱わないため市場の影響を受けにくいのです。
また経営者の高齢化に伴う事業継承先としても社会的な役割も現在の日本では期待されています。
☞ PEファンドとは?投資手法・成績・種類等知られざる実態を解剖する
☞ バイアウトファンドとベンチャーキャピタルの違いをわかりやすく解説ーPEファンドの種類毎比較-
☞ 日本の後継者不足問題を解決する事業継承人としてのPEファンドの魅力
PEファンドの成績は年率15%~20%程度のリターンとなっています。
以下は日銀の資料ですが、日銀も注目しているファンドの形態というところからも、
PEファンドの優位性が伺えます。
市場平均に連動せずに安定的にコツコツと資産が成長するのが非常に魅力的です。
ヘッジファンドは市場下落局面で下落耐性が強いですが、市場が好調な時に値上がり率が低い傾向にありますが、
PEファンドは下落時の耐性が強いことは勿論として市場上昇時は市場以上の強さで上昇しています。
☞ ファンドの種類毎のおすすめランキングを紹介してみる、投資信託・ヘッジファンド・PEファンド
☞ 日本のオルタティブ投資先(ヘッジファンド・PEファンド)おすすめランキングBEST3を紹介する!
非常に魅力的な投資先だったのですが、ヘッジファンドよりも先進的な手法であり、
今まで日本で活動しているPEファンドの中で個人投資家からの出資を受け入れているファンドはありませんでしたが、
新たにTORTOISE PARTNERSが運用を開始し、非常に期待が持てるファンドとなっています。
以下TORTOISE PARTNERSについて纏めていますのでご覧頂ければと思います。
☞ 日本発新進気鋭のPEファンド・TORTOISE PARTNERS(トータス・パートナーズ)の実態に迫る
貯金5000万円の運用先比較まとめ-投資信託?不動産?ヘッジファンド?PEファンド?
5000万円貯金があった場合本日ご紹介した投資先毎の用途は以下になります。
投資信託:
投資をしない。投資をするのであれば、市場平均連動型のETFに限る。
不動産:
日本の不動産はリターンが低いがインフレヘッジになるのでREITで少量保有。
大きく儲けるのであれば海外不動産が魅力的
ヘッジファンド:
市場平均よりも高い成績が見込め魅力的な投資先ではあるが、PEファンドに比べると若干劣る
PEファンド:
市場平均やヘッジファンドも凌駕する成績を安定して出し続けており最も魅力的な投資先
これらを組み合わせて年率10%以上の利回りを出している米国の大学基金を参考にポートフォリオを組成する方法について、
以下でまとめていますので興味のある方は見てみて下さい!
☞ 5000万円をイェール大学流ポートフォリオで資産運用し年率10%を安全に長期的に目指す